「あの、速水さん、さん」
「『さん』は1つでいいんだよ、風音」
「でも・・・『さん』までがお名前なんですよね? 『さん』が1つではお呼び捨てしていることになりませんか?」
「国王や皇帝は下に『陛下』とつくよね。 貴族なら『〜卿』とか。 その下に『さん』はつけないだろう? それと同じようなものだよ 」
「なるほど!そういうことですか!」
「ね?」
「(違う、何かが違う・・・)」